旅日記:アミアン

この日はまず北駅に。

今日は念願だったAmiens(アミアン)という街を目指して列車に乗ります。

 

フランスは幾度となく来ていますが、何気に列車移動は初めて。

ちょっとドキドキします。

 

のどかな田舎の風景を1時間程過ぎると、目的地Amiensです。

結構大きく綺麗な駅でした。

 

私の目的地は、ここから歩いて15分程。

 

実は地図も何も無くて(というか手に入らなくて)、勘で歩きました(笑)

 

そう、アミアン大聖堂です。

ここは1981年にユネスコ世界遺産に登録されました。

 

アミアン大聖堂は1288年に完成した、古典的なゴシック様式建築物の傑作です。その規模は壮大で、高さは42メートル、奥行きは145メートルもあります。

大聖堂にはエルサレムから持ち帰られた聖遺物、イエスに洗礼を施したバプテスマのヨハネの遺骨が納められています。 

 

美しいステンドグラス。

大学時代、短期間でしたが実際にステンドグラスを授業で作った経験があります。当たり前ですが、道具も、焼く窯も、全て現代の使い易いもの。

初めてという事もありましたが、かなり苦戦しましたし、B3弱程の大きさの制作で随分時間を要しました。

この時代、これだけのものを作るのにどれ程時間がかかったことでしょう。。

もう気の遠くなる様な仕事です。

 

ご存知の方も多いと思いますが、ステンドグラスの読み方は下→上、左→右です(^^)しかし・・・当然ながら上に行けば行く程なかなかハッキリ見えません。。

中世の人たちはTVもPCもないから、もっともっと目が良かったのでしょうか・・・。

アミアン大聖堂の見所のひとつ、内陣障壁の彫刻。

南北にふたつあるこの障壁には、大聖堂の二人の守護聖人の物語が描かれており、南には初代司教フィルマン、北には洗礼者ヨハネの生涯が表されています。

一見木彫かと思ったのですが、全て石彫なんです。

これらの彫刻は、南北二人の聖人それぞれ8場面あります。

 

後陣には司教座聖堂参事会員 Guilain Lucas の墓があり、真ん中の『嘆きの天使』が有名です。(ポストカードを始めグッズも結構ありました 笑)

 

そして面白いのが大理石のラビリンス。

子供が夢中で遊んでいました(笑)

写真には写っていませんが、この迷路の中央にはこの大聖堂の建造を指揮した、司教ラヴラールと3人の建築家の肖像が刻まれています。

 

 

教会の外観を眺めていたら、Amiens在住の方が話しかけてきました。

色々お話を伺うと、この街とこの教会をこよなく愛し、足しげく通っておられるのだそう。私があまりに熱心に見ているので気になったご様子(^-^)

Amiensの歴史を色々と教えて頂きました。

 

戦争や火災の爪痕も、街の中にぽつぽつと。

一番右の写真はCirque municipale Amiensという、市営のサーカス場だそうです。

 

色々と教えて下さったレミさん、有難うございました!

 

 

 

Amiens駅に戻り、明るいうちにParisに戻ります。

左の写真は発車待ちの車内。

真夏の直射日光のあたる車内、冷房ナシってどういうこと・・・?

動き出したら冷房はついたんですが・・・効きが悪いのか暑いままorz

 

暑さに耐えつつParisに戻り、ポンドに両替。

そう、この次の日は、パリからイギリスに行くのです!

しかも、日帰りで(笑)

 

次の旅は、初・イギリスです。

 

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コメント: 4
  • #1

    ナビン (木曜日, 20 12月 2012 18:50)

    イエスに洗礼を施したヨハネの聖遺骨って凄いですね!!!!

    やはり、西洋美術は宗教世界を知ってくるとめちゃくちゃ面白くなってきます!

    確かに、TV.PC.ケータイ、ない時代の作業は集中力が違いますね!

  • #2

    ひろぬま (木曜日, 20 12月 2012 19:17)

    イギリスへ向かう途中のアミアンという感じなんですね。

    しかし、ゴチックの大聖堂というのは、当時よくこんなものができた と驚くばかりですね。

    聖書の物語を彫刻で表しているんですね。空海が東寺で、仏像を並べて立体曼荼羅をつくったのと共通するものがありますね。
    『嘆きの天使』はいいですね。悩みにはほど遠いメタボぎみの天使が真剣に悩んでいるので、つい笑いたくなってしまいますが、やはり表情の刻み方の巧みさゆえですね。この時代の彫像としては、やはり、凄いのでしょうね。

    現地の人とも、いい話ができたようですね。好きなものが同じだと、話は盛り上がりますね。もしかして、nanaさんはフランス語が堪能なのでは!!?

    日帰りイギリス 楽しみです。

  • #3

    nanamonda (金曜日, 21 12月 2012 12:24)

    ☆ナビンさん
    頭蓋骨の一部(だと思われます)なんですけど、壁にケースが埋め込まれている感じで公開されていたんですよ。
    こんな風に公開しているところも珍しいなぁ〜なんて思いました。

    こういう精緻な仕事を見ていると、勿論職人としての気概や矜持もあると思いますが、やはり信仰心が支えだったのかしら・・・なんて思ってしまいます。

  • #4

    nanamonda (金曜日, 21 12月 2012 12:34)

    ☆ひろぬまさま
    これほどの高さの建造物、本当に圧巻です。少しでも天上に近付こうとしたのでしょうか・・・。
    ステンドグラスも障壁彫刻も、文字が読めない人へ聖書の教えを説いたものですが、中世の時代どれ程の影響力があったか想像に難くありませんね。

    嘆きの天使、メタボ気味に笑ってしまいました(笑)私は自分が片頭痛持ちなので「頭痛い人みたい・・・笑」なんて思ってしまいました。
    それとフランス語、全然ダメですorz何度も行っているので少しは覚えてよさそうなものですが。。。この時も(辿々しい)英語でお話を伺いました(^-^;)目下勉強中です・・・。
    今回はパリからイギリスに行くチケットを取っていた為、一度パリに戻ったんですよ(>_<)本当、地理的にはアミアンから行った方が近いですよね・・・σ(^-^;)でもユーロスターのお蔭で2時間で行けました☆

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